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concept

鉄は朽ちればやがては土に還る。


そのサイクルからは身近な素材としての姿とは別に、自然界という大きな括りの中で私たちとの密接な関係性がみえてくる。​無数の落ち葉で埋め尽くされた森林土壌、樹木は生命の維持のため葉を落とし、堆積した枝葉は枯れて朽ち、やがて腐葉土となってまた森の栄養となる。そこには自然物としての鉄の姿がある。土壌の養分となり、森から川へ海へ、そしてそこにいる生き物たち、私たちの身体へと巡る。

2015年より発表を続けている「fallen leaves-corrosion-」では、自然や生物の中で循環する鉄に着目し、腐食により土へと還る様相を作品にしています。森林土壌においても重要な物資として存在し、自然物としても人間の生活環境を支えている鉄。鉄が錆びる、本来の姿である酸化鉄へと戻ろうとするその働きから自然環境における作用に目を向ける。一つの素材を知っていく先に見えてくる環という大きなサイクル、生命があらゆるものと密接に関わり合いその上に成り立っている事を再認識します。

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